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コラム

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「今、日本の宇宙戦略を考える」

(未来志向・経営戦略 第205回 日刊工業新聞2012/10/29付)

 標題の公開シンポジウムは、京都大学の松本紘総長と、「はやぶさ」で知られる川口淳一郎・日本航空宇宙学会長が呼びかけ人となって、日本の宇宙開発利用を考えるものだ。

 東京では28日開催され、筆者も登壇したが、今後、京都と九州でも会合が開かれる。

 宇宙に飛び立つための射場を有するのは、日本を含む12か国のみ。日本はどのような責務を負うべきか。

 宇宙へは、単に機体を打ち上げ、モノ(食糧や実験機材など)を運ぶだけでなく、その運び方や宇宙機器システムの設計思想で、各国の優位が異なる。

 日本は、無人での打ち上げを優先し、コストと安全を確保しているが、やがて、独自に有人飛行を成し遂げることであろう。

 「はやぶさ」などは、低予算のなか、よくぞ成果を出した。iPS細胞(万能細胞)と並ぶ、日本の科学技術立国の面目躍如である。

 日本の宇宙戦略は、やがてヒューマノイドロボットをパートナーに、人類平和への貢献(医療や食糧問題などの解決)へと向かおう。

 脱ガラパゴスからは、コスト削減が不可欠だが、丁寧なものづくり、万全を期した運用となると、厳しい。

 そこでだが、途上国は、日本での看護や介護市場への参入(専門家派遣)を願っており、より広範に業界を巻き込む、省庁横断的なウィンウィン(海外連携の新たな人材派遣市場の創造)を考えたい。

 大型システムの制御を得意とする日本は、高速鉄道や電力、水などのインフラ施設とともに、宇宙開発(気象衛星や通信システム)の事業分野で、他国へ売り込むための、種まきの時期にある。

 iPS細胞での成功同様、政府からの支援、予算化は欠かせない。




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